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長期インターンシップ活用術(2/3) ‐優良企業の条件‐

はじめに

前回は長期インターンシップの活用術として、メリットとデメリットについて説明させて頂きました。

前記事を未読の方はまずこちらからお読みいただければと思います。
前記事はこちら

今回はその続きとして、良いインターンシップで経験を積む事ができる”優良企業”の探し方についてご紹介します。

インターンシップを最大限に活用してメリットを享受するためには、以下の2要素が重要となります。

  • あなたの姿勢や能力
  • 受け入れ先の企業の姿勢や能力

あなた自身が本気で仕事に取り組み、成果を出すことの重要さは前記事で申し上げたとおりです。

しかしいかににあなたが頑張ろうとも、受入企業があなたの事をきちんと考えていない場合は、メリットは享受できません。
最悪の場合、あなたの人生に悪影響が出る可能性もあります。

インターンシップをすると決めた場合、どの企業を選ぶべきか?は重要な問いなのです。

# 良い企業の条件とは
ここで言う”良い企業”とは、前記事で上げたインターンシップメリットをきちんと享受できる可能性が高い企業と定義します。
(”可能性が高い”と記載した理由は、メリットを享受するにはあなた次第の部分もあるためです)

メリットを提供できる事に加え、働きやすさを加えた以下の4つの観点から、企業の特徴を整理し、良い企業の条件を検討していきましょう。

”良い企業”を見極める上での観点

  • 観点1:仕事の基礎が身につくか?
  • 観点2:志が高い仲間を見つられるか?
  • 観点3:自分の将来を考えるキッカケになるか?
  • 観点4:働きやすい環境か?

観点1:仕事の基礎が身につくか?

インターンシップの1つ目のメリットは、仕事の基礎スキルが身につけられる事です。
これを得られる企業の条件を考えていきましょう。

まず、”仕事”を任せてもらえる事

世の中には、インターンシップを称しながら、実際の業務内容は雑用ばかりという企業もあります。

そのような企業では、単純作業ばかりが与えられ、その作業が全体の中でどのように位置づけられるのかも説明されず、意味や楽しみを見出しにくい業務を強いられます。

これでは”仕事”をしているとは言えません。
ここでは”仕事”を、位置づけや意味を理解した上で作業をする事と定義しましょう。

その意味では、きちんと位置づけを説明せず作業を任せたり、コピー取りのような単純労働ばかり任せる企業は、”仕事”ではなく、作業を任せているに過ぎません。

確かに大したスキルのない学生でいきなり高度な戦略的思考や分析をするのは難しく、はじめは雑務が増えることは否めません。
しかしその位置づけや、重要性、更にはあなたのやりたい事との関連性をキチンと伝えてもらった上で作業をするのとそうでないのでは、天地の差があります。

前述した筆者のインターンシップ体験の中で、ひたすらインターネットで調査をしてデータベースを作るという作業がありました。
ただそれだけを盲目的にやるのは非常に苦痛だったと思います。

しかし私のメンターがきちんとそのデータベース構築の位置づけと、重要性、及び私のやりたい事とのつながりを説明してくれたおかげで意欲的に取り組むことができました。
更に、全体像が理解できているので、データベース構築に求められている事や、次に必要な事がわかり、自分から逆に提案をしていく等、能動的に仕事をする事ができました。

このように、きちんと仕事の全体像と位置づけを説明した上で、学生が意欲的に取り組める仕事の任せ方ができる企業である事が、仕事の基礎を身につける上で重要です。

Feedback is Gift

仕事の任せ方が重要である事に加え、フィードバックをもらえるかも非常に重要なポイントです。

”Feedback is Gift”とは世界最高峰のエクセレントカンパニーであるP&Gで使われる言葉です。
他人には積極的に良かった点と改善点を指摘し合いましょう。
それがお互いの成長、ひいては会社の成長に直結します。という考え方です。

インターンシップでは、右も左も分からぬ学生が実務を行うため、たくさんのミスや非効率が起こりえます。
その時に、何が間違っていて、どうすればより良くなるのかをきちんと指摘してくれるメンター社員がいる事が重要です。

自分の良かったポイントと改善ポイントを定期的に指摘してもらいながら仕事に取り組めた場合の成長速度は、そうでない場合の何百倍にもなると筆者は感じています。

インターン生をきちんと戦力として見て、社員と同様の厳しい目線でフィードバックをしてくれる企業も重要な要素です。

観点1のまとめ

観点1から考えた、良い企業の要件を一度抜き出すと以下の2点でした。

  1. きちんと仕事の全体像と位置づけを説明した上で、学生が意欲的に取り組める仕事の任せ方ができる企業
  2. インターン生をきちんと戦力として見て、社員と同様の厳しい目線でフィードバックをしてくれる企業

整理すると、

”受け入れ先の企業が、きちんとあなたと向き合い、あなたがやりたい事を理解した上で仕事を任せ、メンター社員がきちんとフィードバックをくれる事”が観点1から見た良い企業の条件です。

良い企業の条件1:受け入れ先の企業が、きちんとあなたと向き合い、あなたがやりたい事を理解した上で仕事を任せ、メンター社員がきちんとフィードバックをくれる事

観点2:志が高い仲間が見つけられるか?

志が高い同年代の仲間を見つけるためには、当然ですがその企業に数名のインターン生がいることが最低条件になります。

とはいえ、”志が高い”がつくと少し条件が厳しくなります。
条件を明確にするために、まずは”志が高い学生”を定義する事から始めましょう。

志が高いとは

前記事で、志が高い学生は、何かしらの目的意識を持っており、それを達成するために自分の力を高める成長欲求が高い学生と述べました。

今の自分の限界を超えた挑戦なしに成長はありません。
従って、成長欲求が高い学生は難しい事への挑戦に積極的です。

目的意識は人によって異なります。
筆者の知る中から少し例を上げましょう。
– マーケティングのプロフェッショナルになるための準備としてスタートアップでマーケティングの実務を学ぶ
– 将来起業する準備として、スタートアップの雰囲気に触れ、実務や新規事業開発の手法等を学ぶ
– ソフトウェアエンジニアとして大成するために、寝る間も惜しんで開発に取り組める環境に身を置きたい
– やりたい事は明確になっていないが、それが見つかった時に実現できるよう、今のうちからスキルを高めておきたい 等々・・・

このような自分とは異なる目的意識を持った仲間はとても刺激になります。

そんな学生はどこにいるのか?

では、志が高い学生が集まる企業の条件はなにか?という問いに進みましょう。
といっても、上記でほぼ答えは出ていますね。

志が高い学生は、自分の目的意識を達成するための成長欲求が高いので、当然能力を高められる難易度の高い仕事に取り組める企業に集まります。

筆者の経験上、以下の条件に当てはまる企業は優秀で志が高い学生が集まる傾向にあります。

  1. インターンシップの募集要項の要求水準が高い
  2. インターンシップ経験者のその後の経歴が輝かしい
  3. インターンシップの募集ページがやたら熱苦しい

これは要素ですので、複数当てはまる企業もあります。
もちろんすべて当てはまる企業もあります。

1. インターンシップの募集要項の要求水準が高い

要求水準が高いという事は、それだけ自分を追い込める環境という事でもあります。

能力を伸ばすためには、今の限界値を超えた仕事をする必要があるため、成長欲求の高い学生は、より難しいことが求められる企業を選ぶ傾向があります。

こういった企業は、”成長”とか、”ストレッチ”といった言葉が飛び交い、ストレスのかかる環境である事が多いですが、喰らいつければ成長できる環境です。

もしあなたが高いハードルを乗り越えることで成長したいのであれば、このような企業にエントリーしてみましょう。

2. インターンシップ経験者のその後の経歴が輝かしい

仕事を任せることで学生の能力を伸ばしてきた企業は、結果的にインターンシップの卒業生が輝かしいキャリアを歩むことが多くなります。

そのような企業は自分たちのインターンシップを経験すると大きく成長し、例えば外資系コンサルティングファームや投資銀行等に就職できると謳っている事があります。

するとそれを見た成長欲求が高い学生がまた集まり、その学生が輝かしいキャリアを・・・という循環が生まれます。

こういった企業は、インターン生のレベルが高く、切磋琢磨できる環境であることが多い一方、能力不足の方にはドライに対応される事もあります。

もしあなたが自分の力に自信があるか、圧倒的に優秀な同年代と仕事をしてみたいのであれば、このような企業にエントリーしてみましょう。

3. インターンシップの募集ページがやたら熱苦しい

インターンシップの募集要項に、”我々のビジョンに共感できる方”や”一緒に世界を変えたい方”といった熱苦しいワードが登場する事があります。

このような企業には、創業メンバーの情熱に賛同する学生けが集まるので、非常に熱量が高い職場になります。

こういった企業は、”想い”や”ビジョン”といったワードが頻出し、夢を語り合うような職場です。

もしあなたが自分のやりたい事が明確で、それに合致する企業があれば、迷わずエントリーしてみましょう。
同じ想いを抱いた学生に出会えるはずです。

観点2のまとめ

志が高い同年代の仲間と出会うためには、以下の観点で企業のインターンシップ募集要項を見てみましょう。

良い企業の条件2:以下に当てはまる
1. インターンシップの募集要項の要求水準が高い
2. インターンシップ経験者のその後の経歴が輝かしい
3. インターンシップの募集に熱意がこもっている

観点3:自分の将来を考えるキッカケになるか?

これは人それぞれキッカケは異なるので、一概には言えませんが、筆者の経験から書かせていただきます。

”自分が将来何をしたいか?”という問いに自身を持って答えられる方は少ないと思いますし、生涯それが見つからない方も多いと思います。

筆者の経験上、これを持っている方と持っていない方の大きな違いは、”他の人の意志に触れてきたかどうか”だと考えています。

周りの人がみな、やりたい事を持っている環境に身を置き、その意志に触れていると、自分のことを必然的に考えるようになります。

その場で答えは出ないかもしれませんが、それを考える行為自体が重要なのです。
考えない限り答えは出ません。

その意味で、観点3を満たすためには、観点1、と観点2の要件がそのまま当てはまります。

まず、あなたの意志を聞いてくれ、フィードバックをくれるメンターがいることは重要です。(観点1)

なぜなら、インターンシップでどんな仕事がしたいのか?という問いに答えるには、あなたのやりたい事を考える必要があるためです。
従ってインターンシップに参加するに当たり、強制的に一度あなたのやりたい事を考えることになります。

更に、メンター社員と近くで仕事し、定期的にフィードバックをもらったり、日々会話している中でその社員の意志に触れることもできます。

定期フィードバックの中で、あなたの将来に話が及ぶこともあると思いますし、そこで相談できる人がいるのは重要です。

そのためには、意志を持っており、あなたに向き合ってくれるメンターが在籍している必要があります。

インターンシップの募集要項で、学生に高い要求をしていたり、その結果多くの学生を育てていたり、熱のこもった募集要項を作っていたりする企業は、そのようなメンター社員がいる可能性が高いです。(観点2)

更にそのような企業は、意志を持った学生も集まるため、同年代とも刺激しあって将来を考えるキッカケができます。

同年代が圧倒的に自分より将来を考えて行動しているとわかった時の焦りが、将来を考える原体験担っている方は意外と結構います。

観点3のまとめ

良い企業の条件3:以下の条件を満たす(観点1と観点2を満たす)

  • あなたと向き合い、将来を考えるキッカケをくれるメンター社員がいる
  • 意志を持った優秀な同年代の学生と近い距離で仕事ができる
  • (加えて)あなたが積極的に自分のやりたい事を考えるマインドを持つ

観点4:働きやすい環境か?

ここまでで、前記時に上げた観点で良い企業を定義してきました。
最後は、それらの前提となる、そもそもの働きやすい環境かを判断するポイントを整理します。

学生であることに配慮がある

いくらインターン生が戦力として見られていると言っても、学生の本分は学業です。
学生のうちにしかできないことはたくさんあります。
それに配慮できない企業には参画するべきではありません。

例えば、以下のような点です。

  • 試験前は休める
  • 勤務時間の融通がきく
  • 資格試験の勉強のために休める
  • 就活の支援やそのために休める、

パワハラがない

インターン生は、当然能力が発展途上のため、叱られる事もあるでしょう。
しかし叱りとパワハラは別物です。

仕事における叱るとは、あくまで論理的であり、改善につなげるためのアクションです。

一方、パワハラは論理性を欠くことが多く、何ら改善につながらず、必要以上に相手を萎縮させるアクションです。

パワハラ上司のもとにいても、精神がすり減るだけで何も良いことはありません。

(あればなおよし)労働環境が良い

スタートアップは大半があまり資金がなく、豪華なオフィスに入れることはありません。

が、小奇麗なオフィスである、お菓子が無料で食べられる、といった福利厚生的な要素が整っている企業の方がインターン生としても働きやすいです。

観点4のまとめ

良い企業の条件4:以下の要素を満たす

  • 学生であることに配慮があり、労働時間等の融通がきく
  • パワハラをせず、叱るとしても改善を前提とした論理的な指摘である
  • (あれば尚よし)綺麗なオフィス、お菓子食べ放題等、福利厚生がよい

おわりに

良い企業の条件について述べていたら長文になってしまいましたので、ここで一旦切りたいと思います。
締めとして、筆者の考える、インターンシップ先としての優良企業の条件を一度まとめます。

優良企業か否かを判断する視点として、以下の4観点を上げてこれまで見てきました。

  • 観点1:仕事の基礎が身につくか?
  • 観点2:志が高い仲間を見つられるか?
  • 観点3:自分の将来を考えるキッカケになるか?
  • 観点4:働きやすい環境か?

そして、4観点を見ていく中で、以下の3つが優良企業の条件であると定義しました。
(観点3は観点1と2が満たされていれば良いので3つです。)

  • 条件1:受け入れ先の企業が、きちんとあなたと向き合い、あなたがやりたい事を理解した上で仕事を任せ、メンター社員がきちんとフィードバックをくれる事
  • 条件2:以下に当てはまる
    1. インターンシップの募集要項の要求水準が高い
    2. インターンシップ経験者のその後の経歴が輝かしい
    3. インターンシップの募集に熱意がこもっている
  • 条件3:以下の要素を満たす
    1. 学生であることに配慮があり、労働時間等の融通がきく
    2. パワハラをせず、叱るとしても改善を前提とした論理的な指摘である
    3. (あれば尚よし)綺麗なオフィス、お菓子食べ放題等、福利厚生がよい

次は、具体的なこれらを満たす優良企業の探し方を伝授いたします。

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長期インターンシップ活用術(3/3) -実践!優良企業の探し方&見極め方-