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社会貢献と自己実現・成長の両立|NPOという選択肢

はじめに

読者の皆様は大学時代をどのようにお過ごしでしょうか。
学業に勤しむ、アルバイトに精を出す、サークルに注力する等…自由な学生には多くの選択肢があると思います。

今回は学生時代に力を注ぐ選択肢の一つとして、NPO等での活動を取り上げたいと思います。

もしかすると、NPO活動というとあまり馴染みがないかも知れませんね。

筆者は大学卒業後にオーストラリアの大学院へ進学しました。
そこで留学生の就職活動支援を行うオーストラリアNSW州政府公認のNPO団体を自ら立ち上げました。

とても大変で苦しい活動でもありましたが、この経験が後々の社会人生活にも大きな影響を与えてくれました。
この経験から、NPO法人の活動に取り組む事は間違いなく人生においてプラスになると考えています。

もしNPOに興味があるのであれば、ぜひ本コラムを読んで頂き、あなたの学生生活の選択肢の一つとして検討してみてください。

NPOとは

”NPO”という言葉の意味を皆さんはご存知ですか?
テレビ等々で一時期”NPO”という言葉が流れていたりもしますが、改めて整理しておきましょう。

Wikipedia先生によると…

NPOとは、「Nonprofit Organization」又は「Not-for-Profit Organization」の略で、広義では非営利団体のこと。
狭義では、非営利での社会貢献活動や慈善活動を行う市民団体のこと。
最狭義では、特定非営利活動促進法(1998年3月成立)により法人格を得た団体(特定非営利活動法人)のこと。

出所:Wikipedia

ざっくりと言うと、お金を目的とせず、世の中のために頑張る団体です。
文字面だけだとちょっと胡散臭いと感じるかもしれませんが、そんなことありませんよ。

本コラムでは、筆者のNPO運営経験を交えながら、NPOで働くことによるメリットやデメリット等についてお話したいと思います。

サバイバル能力が身に着く

NPOでは世の中の課題に対して何らかの方法で関与し改善を目指し行動を起こします。
ただ、Nonprofitという名前である以上は、大前提としてお金を稼ぐことが目的であってはいけません。

では、お金がない中でどのようにして社会課題を解決に導くのか?という疑問が生まれます。

その答えは、筆者の場合はという枕言葉がありますが、自分でやれること、使えることは、何でも挑戦し・何でも活用することに尽きるかと思います。

要は、力技です。

ただ、自分の時間の限り頑張ると言っても、闇雲に行動していては時間が足りません。
やるべきことの優先順位を自ら考え、そのために必要な作業を考えて、そのうえで行動する。
そして、行動を終えたら、その内容を振り返り、次に活かしてより効率良く行動する。

これは、いわゆるPDCAサイクルを回すということです。

PDCAについて

PDCAという言葉を初めて聞いた方のために、簡単に解説します。
社会人になると毎日にのように聞く単語であり、仕事の基本なので、この機会にしっかり理解しましょう。

PDCAとは、”Plan”、”Do”、”Check”、”Action”の頭文字を取った造語です。
下図のように、計画、実践し、実践結果を振り返って次のアクションに繋げるという、当たり前といえば当たり前の行動です。

画像

何だ、簡単じゃんと思われると思います。
しかし、「言うは易く、行うは難し」の典型です。
やっぱり実際にやると想像以上に難しい事が分かると思います。

このPDCAサイクルを身に着けているか否かが、社会に出てからのサバイバル能力を大きく左右します。

適切にPDCAを回せる人は、環境変化に対応しやすく、活躍の場が広がります。
高速でPDCAを回せる人は、他の人の何倍ものスピードで成長していきます。

筆者の外資系コンサルティングファーム時代の超優秀な同期は、PDCAの達人でした。
小さな作業一つとってもやる前にしっかり計画し、実行結果を評価し。改善点を整理していました。
そのため、同じような作業をする時は最初の何倍ものスピードで処理します。

それの積み重ねが他者との大きな差になるのです。

高速でPDCAを身につける

私はNPOという活動を通じて、PDCAサイクルの回し方の基礎が叩き込まれたと思います。
いや、叩き込まれたよりも、身に着けないと活動ができないということの方が正しいかもしれません。

基本的にNPOは、特定に課題の解決がしたいという想いが重なる人しか参加しません。
ということは、万年人不足になりやすいため、仮にあなたが参加した場合に、PDCAを高速に回せ、有能さを発揮できるのであれば、大きな裁量を任せてもらえると思います。

筆者の経験をお話しすると、大学院時代に立ち上げNPOでは日本人留学生の現地及び日本での就職活動の支援を行っていました。

というのも、留学生は基本的に就職活動に対する感度が低いのです。
そのため、せっかくの能力があるのにも関わらず、準備不足により就職活動がうまくいかない学生が多いです。

そこで私はそういった環境を変えたいと思いNPOを立ち上げましたが、何の人脈もなく、何をどうしたら良いのかわかりませんでした。

なので、とりあえず、友人に聞いたり、現地の駐在員に話を聞きに行ったり、海外にてキャリアフォーラムを開催しているリクルートやマイナビに直接メールないし電話をしたり、大学のキャリアセンターにコンタクトを取ったり、キャリアフォーラムに参加経験のある企業に直接連絡を取ったりと手当たり次第に行動しました。

しかし、数人にしか活動できる人員がいない中手当たり次第にあたるのは限界が当然のように来ます。
そこで、NPOとしての目指すべき目標を定量的・定性的に定め、そこに至るためのステップを整理し、そのステップごとに取り組むべきことを考え、それに優先順位をつけることで効率化を図りました。

加えて、どこかの会社等にコンタクトを取った場合に、取り方、内容、フィードバック等を同じ形式で保存し、何が問題だったのかを毎回整理し、次に活かすことを心掛けていました。

このように、自分のできる範囲で全てのリソースを活用し、その活用もPDCAを回しながら行うことで、無駄なく最大化した結果を得ることができるのだと思います。

将来に渡って続く人達を出会える

NPOに参画するような人達は、そのNPOの理念に同意した熱い気持ちを持っている人達です。
活動に必要なお金だけを貰い、基本的には無償で何かの課題解決を目指すという稀有な人達がNPOに参画しています。

解決を目指す課題の種類にもよりますが、NPOの運営は社会人の方が関与する場合が多いです。

つまりは、大学生でありながら、何かの課題を本気で解決しようと考え、その社会人経験で培った能力を最大限活用しようとしている社会人の方々と、ともに活動する機会が生まれるのです。

私が設立したNPOは残念ながら運営側は学生のみで構成されていました。
しかし、私の志に賛同してくださった社会人の方々がおり、適宜アドバイスをいただいていました。

例えば、元コンサルの方や、商社の駐在員、現地で留学エージェントをされている方や、大使館の方など、多くの業界の方と出会う機会があり、当時のアドバイスは社会人になった今でも活きています。

加えて、当時培ったネットワークを通じて大使館での講演や、留学イベントでの講演等の機会を頂きました。

自分の将来を考える

NPOに参画するメリットは、サバイバル能力が身につく事、将来に渡って続く人達を出会えるだけではありません。

NPOはそもそも何らかの社会課題を本気で解決したと考える人達の集まりです。
スキルやノウハウを有している大人が本気で取り組んでいるNPOでは、普通に大学生生活を送っている中ではなかなか出会えないタイプの人達であるはずです。

学生のうちに、NPOに参画することによって、こういった本気の大人達に出会うことができ、自分の将来について考えるきっかけをくれることです。

私はNPOに参画したのではなく、自分で設立するという特殊ケースかもしれません。
しかし、その時感じていた学生を変えることで日本を変えたいという思いが社会人になっても心から消えず、Ari Kiri mediaの立ち上げに繋がりました。

きっとNPOに本気で取り組むことで、何かしらあなたの将来を変える原体験ができると思います。
その原体験があるのとないのでは、社会人になってからの時間の使い方や充実具合が180度変わります。
もしあなたがなにか少しでも興味がある分野や、問題に思う社会課題があるのであれば、その分野に関するNPOに連絡をしてみてはいかがでしょうか。

まずはアクションしてみましょう。それから見えてくる世界があります。

学業との両立は大変

ここまでNPOを通じて身に着くことや、メリットについて説明してきましたが、当然デメリットもあります。
NPOに参画するということは、学業+αで何かに挑戦するということです。しかも、本気で。

要は、学業に影響が出るパターンが多いです。
NPO立ち上げ期は、学校に行く時間以外は全てNPOに時間を捧げていました。
他の学生が勉強に費やしている時間をNPOの活動に充てるので必然的に学業に影響が出ます。

NPOがいくら将来に活きることを学ぶことができる環境だからといって、学業を疎かにするのは本末転倒です。
勉強が将来に活きる事はたくさんあるので、学業はおろそかにするべきではありません。
度が過ぎると、単位を落としてしまったり、最悪留年してしまったりします。

効率よく勉強し、残りの時間は社会課題の解決に本気を出すカッコいい学生を目指してはいかがでしょうか。

なお、勉強を効率よくするに当たり、Ari Kiri noteも活用してみてください。
他の優秀な学生のノートを使うことで、きっと独学でやるより効率が良くなるはずです。

おわりに

学業とNPOの二足の草鞋は当然大変です。
でも、私はその苦労をしたからこそ、今の自分があると言えるほど有意義な時間でした。
この苦労は就職活動でも評価されますし、社会人になっても活きてくる経験となるはずです。

あなたが大学で何に注力すべきか悩んでいるなら、NPOへの参画を一つの有力な選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。